中学生の英作文で理由が書けないときは?
意見と理由をつなぐ3つの練習
難しい表現を増やす前に、 自分の意見と「なぜそう考えるのか」を分け、 短い英文でつなぐ方法を解説します。
中学生の英作文では、 難しい表現をたくさん使うことより、 自分の意見と、その理由を分けて書くことが重要です。 最初から長い文章を作ろうとせず、 「意見一つ・理由一つ」を明確にするところから始めましょう。
一文目で自分の考えを示し、 二文目で「なぜそう考えるのか」を説明します。
全国学力調査で示された英作文の課題
文部科学省と国立教育政策研究所は、 2026年8月3日、 令和8年度全国学力・学習状況調査の 分析結果を公表しました。
中学校英語では、 インターネットの利用に関する文章を読み、 書き手の意見に対する自分の考えと、 その理由を英語で書く問題が出されました。 この問題の正答率は28.4%でした。
この英作文問題では、 次の二つが正答の条件でした。
調査結果では、 自分の考えは書いたものの、 理由を書かなかった解答が43.6%ありました。
また、留学生と一緒にしたいことと、 その理由を英語で話す問題でも、 「したいこと」は話せても、 理由を話していない解答が16.8%ありました。
この結果から、 単語や文法だけでなく、 考えと理由を一組にして表す練習が 必要だと考えられます。
英作文で理由が書けなくなる3つの原因
1 日本語でも理由が決まっていない
英語に直す前に、 「なぜそう思うのか」が 決まっていないことがあります。
例えば、次の意見までは書けても、 その先で止まる場合です。
最初に日本語で、 理由を短く決めます。
- 毎朝、服を選ばなくてよいから
- 学校の生徒だと分かりやすいから
- 同じ服装で活動しやすいから
理由が決まれば、 必要な単語や文法も絞られます。
2 難しい理由を書こうとしすぎる
伝えたい内容が複雑すぎると、 英語にできなくなります。
例えば、 「制服は家庭の経済的な負担や 社会的な格差を見えにくくする可能性がある」 と書こうとすると、 中学生には難しい語彙や構文が必要です。
まずは、自分が使える単語で表せる理由へ 小さくします。
内容を簡単にすることは、 考えが浅いという意味ではありません。 読み手に伝わる形へ整理することも、 文章を書く力の一部です。
3 意見と理由の境目が分かっていない
次の二つを分けて考えます。
私は何を考えているか
I agree with this idea.
なぜそう考えているか
I often use the internet to study English.
英作文を書く前に、 ノートを二列に分けて 「意見」と「理由」を書き出す方法も有効です。
意見と理由をつなぐ3つの練習
最初は英語を書かず、 質問に対する答えを日本語で作ります。
日本語の段階で意見と理由を区別できれば、 英語に直しやすくなります。
基本形を一つ決めます。
同じ型で、 内容だけを変えて3文ほど作ります。
毎回異なる難しい構文を使うより、 基本形を安定して使えるようにする方が、 テスト中にも再現しやすくなります。
意見と理由が書けるようになったら、 具体例を一文加えます。
For example, I can watch English videos at home. 私は、多くのことを勉強できるので、 インターネットは役に立つと思います。
例えば、家で英語の動画を見ることができます。
ただし、問題の指定語数や条件によっては、 理由までで十分な場合もあります。 まず問題文を読み、 必要な要素を確認してください。
文法の正確さと内容のどちらを優先する?
どちらも必要ですが、 英作文では問題が求める条件を満たすことが先です。
例えば、 「考えと理由を書きなさい」という問題で、 文法的に正しい意見だけを書いても、 理由がなければ条件を満たしません。
一方で、理由を書いても、 主語や動詞の関係が崩れて 意味が伝わらなければ、 評価されにくくなります。
書いた後は、 次の順で確認します。
- 質問に答えているか
- 自分の意見があるか
- 理由があるか
- 主語と動詞があるか
- 単語やつづりに大きな誤りがないか
細かなミスだけを先に探すのではなく、 問題が求める内容の条件から 確認することが大切です。
SANITTOとしての見解
英作文が苦手な生徒に 「もっと長く書こう」と求めるだけでは、 改善しないことがあります。
書く量が増えない背景には、 異なる課題があります。
- 質問の意味をつかめていない
- 自分の意見が決まっていない
- 理由を日本語でも説明できない
- 使える英文の型が少ない
- 間違いを恐れて書き始められない
寺子屋SANITTOでは、 完成した英文だけでなく、 書く前の思考も確認します。
- 日本語で意見と理由を整理する
- 使える単語と文法で短い英文を作る
- 必要に応じて具体例や補足を加える
英作文を 「最初から英語で長文を作る課題」と捉えず、 小さな工程に分けることが重要です。
家庭でできる練習
家庭では、 毎日長い英文を書かせる必要はありません。
次のような質問を一つ選び、 口頭で答えるところから始められます。
本人が答えた後に、 理由を一つ尋ねます。 意見と理由が日本語で言えたら、 簡単な英語へ直します。 最初は二文で十分です。
よくある質問
英作文ではbecauseを必ず使うべきですか?
必須ではありません。 ただし、意見と理由の関係を 明確にしやすいため、 基本を練習する段階では 使いやすい表現です。
理由は一つだけでもよいですか?
問題の条件によります。 「理由を一つ書く」と指定されている場合は、 一つで構いません。 数を増やすより、 質問に合った理由を 明確に書くことが大切です。
同じ単語を繰り返してもよいですか?
意味が伝わり、 問題の条件を満たしていれば、 無理に難しい言い換えをする必要はありません。 まず正確に使える表現を優先します。
英作文は日本語から英訳してよいですか?
初期段階では、 先に日本語で考えを整理する方法が有効です。 ただし、日本語を複雑にしすぎると 英訳できなくなるため、 短い内容へ整理してから英語にします。
まとめ
意見一つ・理由一つから始めよう
中学生の英作文で理由を書くには、 次の順序が基本です。
- 質問に対する自分の意見を決める
- 「なぜそう思うか」を日本語で一つ決める
- 短い英文の型に当てはめる
- 必要に応じて具体例を加える
全国学力調査でも、 自分の考えは示せても、 その理由を書く・話すことに 課題がある生徒が見られました。


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